パーソナルスタイリスト・ツルタです。
おしゃれなファッションのために個性的にする。それはそれでいいのでしょうが、でもそのまえにマナーについて考えたことはありますか?個性云々のまえに大人の対応である肝心なことも、忘れないようにしたいものです。
ファッションは基本が大切
基本として知っていただきたいことは、当サイトでもたびたび提唱している洋服の歴史。歴史をひも解き、文脈を知ることで基本を学ぶことができます。
たとえば、「骨格診断の矛盾」についても、この歴史の文脈から矛盾を解くことができます。
骨格診断では、ナチュラルはラフが似合うと推奨されますが、ラフなカジュアルははっきり言ってオシャレではありません。
なぜなら、カジュアルウエアとは、
- ミリタリー(軍服)
- ユニフォーム(スポーツ)
- 労働者のための作業着
- 登山などのアウトドア
これらを、ルーツに持つ洋服。
「見た目重視」のスーツとは違い、「機能性重視」の服。だから、そのまま着てもカッコよくないのです。
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マナーも大切
月に一度、骨格診断セミナーの講師を務める機会をいただいています。
その中でかならずお伝えすることは、
TPOを深読みした装いについてです。
TPOとは、タイム(時)、place(場所)、occasion(場合)にそくした服装をすべき。というのは、皆さんもご承知のとおり。
しかし、TPOを深読みする方は少ないと思います。事実、セミナーを聴講されるかたのアンケートにはきまって、「TPOの重要性について知ることができてよかった」という言葉をいただきます。
たとえば今週末に、「友人の結婚式」があるとします。
- T・・・季節、時間帯、社会情勢(流行)
- P・・・結婚式の会場(場所・形式・背景など)
- O・・・結婚式
だれでも、o(occasion)が結婚式だからスーツでしょ、ドレスでしょ。までは考えます。でも、その先です。
≪Tの深読みをしてみます≫
- 季節が冬なら、アウター(コート)がいります。ドレスやスーツに合わせたコートが必要です
- 時間帯は午前中なら、昼の正礼装は男性ならモーニング、女性ならカラフルなものを取り入れても可、ただしなるべく光物はさける。午後なら、夜の正礼装は男性ならタキシード、女性なら光物は可、なるべくカラフルなものはさける。など
- いまの流行が華やかだから盛ってもOK。または、震災後でつつましくしたほうが無難など
≪Pの深読みをしてみます≫
- 夜景がきれい、オーシャンビューといった景色をたのしめる場所なら、光かがやく雰囲気と合わせる、青を取り入れるなど
- ガーデンウエディングなら、景色の花の色を取り入れるなど
- 格式高いホテルなら、着物を着てみる
- 関東なのか、関西なのか、といった土地柄独特のマナーがあれば考慮する
さらに、相手のことを想います。マナーを重んじるということは、そこにはかならず、「相手」がいるということです。
- 新郎新婦が両親に胸をはって友人だと紹介できるような、知的な装いをする
- 参列する人たちに見合った装いをする(目立っても質素すぎてもナンセンス)
- 最低限の、マナーや清潔感といった立ち振る舞いを意識する(自分が主役ではない)
みなさまもTPOについて、深読み、よく考えてみてくださいね。
おしゃれなファッションには基本に個性をプラスする
繰り返しになりますが、ファッションは基本がたいせつです。
たびたびご紹介していますが、シャネルの格言を再度ご紹介しておきます。
「エレガントでありながら行儀を悪くする。つまり崩すには第一に礼儀正しい基礎がなければならない」
うつくしくおしゃれなファッションとは、垢抜けたさま、洗練されているさまです。
せんれん【洗練・洗煉】《名・ス他》優雅・高尚なものにすること。あかぬけした、みがきのかかったものにすること。「―された紳士」
洗練とは、いつの時代もだれにでも好感をあたえる富士山のように、エレガントな品格のある美しい佇まいであること。それにはやはり基本である、洋服の歴史(結婚式の場合はファーマルウエアの基本やマナーについて)を知ることが必要です。
そして、ここに個性をプラスします。
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