ファッションカウンセラー・ツルタです。
唐突ですが、わたくしはホリエモンこと堀江貴文さんのビジネスマインドや生き方にまつわる考え方に共感するタイプです。堀江さんのように多くの知識もありませんし、自分の考えを分かりやすく正確に詳しく言葉にするスキルは1ミリも及びませんが、本やインタビュー記事等々を読む限りでは、まるで自分がそう思っていたかのように、「そうそう。」とうなづけます。しかし、装いに関するマインドは違いました。ファッションはビジネス(儲け)を考えては成り立たないと思っています。
目次
youtubeホリエモンチャンネル【MB×堀江貴文】より
ライセンス契約の話をしていますが、アパレル店員をしていた当時のブランドもライセンス契約をしていたので事情はよく分かります。
わたくしは、ライセンス商品は【買わない派】です。言葉は悪いですが、偽物のような気がするからです。
ライセンス契約とは?
ブランドを持っている企業が、自ブランドの名前を他の企業に貸して、ネーム代としてお金を頂く契約手段です。
アパレル企業のブランドがバックやお財布を作る企業のブランドに名前を貸すという契約は良くある話です。デパートのバック売り場等々でみかける洋服ブランドの商品は、ほとんどがライセンス契約。よって、洋服ブランドはほとんど関与していません。
それのなにが問題か?特に問題はありませんが、わたくしはもともとの企業マインドが引き継がれないところに問題視しています。デザイナーの思いや企業のコンプライアンスを含めた企業理念など、全く違う企業が作る商品なのでブランド自体がまったく違うブランドになってしまう(ある意味で)と思っています。
ネームを貸すほうも借りるほうも、「売れればいい。」という、ビジネスが成立していますから、この契約手法はなくなることは無いと思います。
しかし、ブランドの主旨に共感したブランドしか買いたくない個人としては、手を出したい商品とはなりませんね。
装いは機能性と美しさが必要
堀江さんがおっしゃるように、たしかに機能性は重要です。スポーツウエアですからなおのことそうです。スポーツメーカーは、常に吸湿速乾性のある素材ですとか、軽くて薄くて暖かいダウンなど、素材開発に余念はありません。
靴下もすぐ乾くもの。ポロシャツだってそうです。またパンツもウエストの横にアジャスター(ウエストを自由に広げられる機能)が付いているものもあたりまえのようにあります。
機能性を考えていないスポーツウエアの企業はありません。
また「〇〇を入れるためのポケット」というもの、すべてに対応して付けてしまうと不具合が生じてきます。見た目の美しさが損なわれたり、ポケットがたくさん付くことで重くなったり、逆に着にくくなってしまうこともあります。
機能性と美しさ。
このバランスを取るのが難しいのです。消費者の意見ばかり聞いていると、見た目の美しさが劣る商品になることがよくあります。
これは、わたくしのアパレル店員時代の経験ですが、お客さまがおっしゃる機能性やこだわりをなんでも付け加えればいいということもありません。パターンオーダーを承っていた当時のブランドでは、お客さまのお好み合わせてオプションが選べるというものでした。
基本のスーツの形と素材を選んだら、あとはお客様のお好み次第です。
- ウエストをちょっと絞りたい
- 着丈や袖を短くしたい(長くしたい)
- パンツの裾口を狭くしたい(広くしたい)
といった、サイズ感の微調整ができたり、
- ボタンの色や素材
- ボタンホールの色
- ボタンの数(スーツは前ボタンだけでなく、袖口のボタンの数も選べる)
- ポケットの形や数
- パンツのタックを入れるか入れないか
- 裏地の色・柄
などといった、細かなディテールもオリジナルでオーダーが可能です。
しかし・・・
こだわり過ぎてちょっと変になってしまう(個人的な意見ですが)ことのほうが、確率的に高くなります。
サイズ感をいじり過ぎると、美しさのバランスが崩れます。着丈の長さと横幅とのバランスの調和が取れないのです。
また、ボタンの色などをカラフルにしすぎるのも、いかがでしょうか。洋服のプロであるデザイナーが考案した美しいスーツに、ある意味素人の好みなどをあれこれと追加してしまうと、品が無くなる可能性はあります。
例えて言うなら、
①お店でパティシエが作るパフェと、
②トッピング自由です!とお客さんがどんどん好きにトッピングした時にできてしまうパフェ。
どちらが見た目も美しく、そして美味しいでしょうか?
素人がやりたいように欲張ると、美しさが損なわれてしまう確率は高くなると経験上思っています。
世の中のひとがみな、そうではない!
番組の中でMBさんが「Tシャツにロゴが入っていないとみんな不安」とおっしゃっていますね。
わたくしはそんなことは無いと思います。
(ファッション弱者の隙をついたような発言に違和感を覚えます。)
やはりわたくしはそこに介入してビジネスをしようとも思いません。このお二人の会話を聞いて、堀江さんの考え方は比較的共感できましたが、装いに関しては違ったなと思います。
いつも言わせていただきますが、
装いは生きざまです。美しくありたいと思います。
ですから、ビジネスも美しくありたいのです。
- 装いは美しいことが必須です。流行や成金的な金持ち感を出すファッションは、見る人の目の邪魔になります。
- かといって、貧相なファッションも悲しいものです。人生を諦めたかのように見えます。
誤解をしないでほしいのですが、古いものでもきちんと洗って、アイロンをかける。靴を磨く。ひげをそる。髪の毛を整える。メイクをする。
生活が乱れていない証拠として身だしなみを整えてこそ、ファッションです。ということを申し上げたいのです。身だしなみが整っていないと感じるファッションでは、人生を諦めたかのように見える。人生を丁寧に生きていない人にわたくしは共感ができません。
素朴でも丁寧さがあればいい。
謙虚に美しく。
どこか個性が光ると、もっといい。
ちなみに美しいということであれば、(辛口かもしれませんが)自分の体型にも自覚をもつことです。
ダイエットというか体調管理は自己責任です。あたりまえですが体調管理がしっかりしていないと装いも美しくみえません。
ファッションカウンセラーとして
現在、counselorという肩書がしっくりくるな。。。と思い活動をしています。
相談役です。装いのお悩みに関する相談を請け負って、みなさまに幸せを感じて欲しいと願っています。
そういった意味では、弱者に届けとばかりにこのブログを運営しています。世の中のつまらない情報や儲け主義の情報に飽きれてしまうからです。
わたくしのファッションビジネスが美しい人に届いてほしい。共感できる方を増やして、お役に立てることをもっとしたいと常に願っています。